結論:基本額はほぼ全国一律、差がつくのは「子ども加算」と「独自の上乗せ」
移住支援金の基本額は、国の枠組みにより単身最大60万円・世帯最大100万円でほぼ全国一律です。差がつくのは、18歳未満の子ども加算と、自治体独自の上乗せ・別枠の2点です。当サイトの制度データベースでは、県レベルの移住支援金は44道府県・49制度あり、うち33道県が子ども加算「1人あたり最大100万円」を明記。金額・要件は自治体と年度により異なるため、必ず公式情報をご確認ください。
独自集計①:18歳未満の子ども加算はいくらか(44道府県の分布)
当サイトの制度データベース(一次情報=各都道府県公式サイトを個別に確認して収録)から、カテゴリ「移住支援金」の49制度を抽出し、県レベル制度の子ども加算の水準を集計しました(集計日:2026年7月20日)。
| 子ども加算の水準(県制度の記載ベース) | 道府県数 | 該当する道府県 |
|---|---|---|
| 1人あたり最大100万円を明記 | 33 | 北海道、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、埼玉、千葉、新潟、富山、石川、福井、静岡、愛知、三重、京都、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、岡山、広島、山口、徳島、香川、福岡、佐賀、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄 |
| 上限100万円未満を明記 | 2 | 群馬(1人につき30万円以上・市町村ごと)、滋賀(1人につき最大50万円) |
| 加算あり・金額は市町村による | 6 | 青森、秋田、長野、岐阜、高知、大分 |
| 県制度の案内に加算の記載を確認できず | 3 | 山梨、島根、愛媛 |
- 出典:当サイト制度データベース(2026年7月20日集計)。東京・神奈川・大阪の3都府県は、県レベルの移住支援金制度を当データベースに収録していません(東京圏・大阪圏の中心部にあたるため)。
- 「最大100万円」の県でも、実際の加算額は移住先の市町村が定めます。例えば愛知・鹿児島は市町村により30万〜100万円、兵庫は転入日により30万円または100万円、熊本は宇城市のみ30万円、香川は一部市町が30万円です。
- 「記載を確認できず」は加算がないことの確定情報ではありません。移住先の市町村窓口でご確認ください。
つまり「子ども加算が最大100万円」は珍しい条件ではなく、7割の道県が採用する標準的な水準です。手厚さを比較するなら、次の「独自の上乗せ・別枠」に注目する方が差が見えます。
独自集計②:基本額に上乗せ・独自枠がある自治体
同じデータベースから、国の標準額(単身60万円・世帯100万円)を超える金額や、対象を独自に広げている制度を抽出しました(集計日:2026年7月20日)。
| 都道府県・制度名 | 上乗せ・独自枠の内容 |
|---|---|
| 福島県(12市町村移住支援金) | 世帯200万円・単身120万円と基本額が標準の約2倍。子ども1人あたり100万円加算、医療・介護・福祉の資格者は1人あたり120万円加算。対象は田村市・南相馬市など12市町村 |
| 埼玉県 | 子ども加算は1人につき30万〜100万円で、加算は最大200万円。対象は秩父市・飯能市など県内15市町村に限定 |
| 福井県(全国型) | 東京圏以外からの移住も対象。支給額は実施15市町ごとに異なり(単身5万〜30万円程度、世帯5万〜140万円程度)、永平寺町は子ども加算込みで世帯最大150万円 |
| 佐賀県(未来につなぐさが移住支援事業) | 全国からの移住が対象の県独自制度。子育て世帯や重点分野の人材に単身60万円・世帯100万円 |
| 山口県 | 東京圏に加え、愛知・京都・大阪・兵庫・広島・福岡からの移住も対象(世帯50万円・単身30万円、子ども1人につき50万円加算) |
| 徳島県(わくわく移住支援事業プラス) | 大阪圏(大阪・京都・兵庫)からの移住に世帯50万円・単身30万円+就職応援金30万円 |
| 宮崎県 | 対象地域が東京圏に加えて名古屋圏・大阪圏・福岡県まで広い |
| 大分県(移住応援給付金) | 移住支援金の要件を満たさない県外からの移住者に移住支援金の要件を満たさない県外からの移住者に基本20万円+子育て・若年者の各加算(令和8年4月からは職種加算10万円/世帯も追加) |
金額の大きさでは福島県12市町村が突出していますが、対象地域が限定された制度です。一方、福井・佐賀・山口・徳島・宮崎・大分は「東京圏以外からの移住でも対象になり得る」という意味での手厚さで、東京23区の在住・通勤歴がない人には実質的な選択肢になります。
移住支援金の仕組み:金額を決めているのは国の枠組み
移住支援金は、国の「地方創生移住支援事業」に基づき、都道府県と市町村が共同で実施する制度です。基本額(単身最大60万円・世帯最大100万円)と子ども加算(18歳未満1人につき最大100万円)は国の枠組みで定められた上限であり、この範囲内でいくら支給するか、そもそも実施するかどうかは各自治体が決めます。
対象になるには、一般に次の要件を組み合わせで満たす必要があります。
- 移住元:東京23区に一定期間在住、または東京圏在住で23区へ通勤していた(直近10年で通算5年以上が典型)
- 移住先:実施自治体へ転入し、5年以上継続して居住する意思がある
- 仕事:都道府県のマッチングサイト掲載求人への就業(週20時間以上の無期雇用が典型)、テレワークでの業務継続、起業支援金の交付決定など
「手厚い自治体を選ぶ」前に、まず自分がこの入口要件を満たすかの確認が先です。要件を満たさない場合は、前述の福井(全国型)・佐賀・大分のような独自制度が候補になります。
注意点:返還要件・就業要件・年度変動
- 返還要件:支給後に短期間で転出すると返還を求められます。5年以上の継続居住が前提で、例えば3年未満の転出で全額、3年以上5年以内で半額返還といった規定が一般的です(具体的な区分は自治体により異なります)。
- 就業要件の細部:同じ転職でも「マッチングサイト掲載の対象求人」でなければ対象外になります。親族経営企業への就職を対象外とする例もあります。応募前に対象求人かどうかの確認が安全です。
- 申請期限と予算枠:転入後1年以内など申請期限があり、年度予算が上限に達すると受付が締め切られることがあります。
- 年度で変わる:金額・要件・実施の有無は毎年度見直されます。本記事の集計は2026年7月20日時点の当サイトデータベースに基づくもので、最新の条件は必ず自治体の公式情報でご確認ください。
よくある質問
Q1. 移住支援金は誰でももらえますか? いいえ。東京23区の在住・通勤歴(典型は直近10年で通算5年以上)と、移住先での就業・起業等の要件を満たす必要があります。要件は自治体・年度により異なるため、移住先候補の公式ページでの確認が必要です。東京圏以外からの移住を対象にする独自制度(福井・佐賀・大分など)もあります。
Q2. 一番手厚い自治体はどこですか? 当サイトの集計では、基本額の大きさでは福島県12市町村(世帯200万円・単身120万円)が突出しています。ただし対象地域・要件が限定されており、「自分が要件を満たす制度の中でどこが手厚いか」は移住元や家族構成によって変わります。金額だけでなく要件との適合を先に確認してください。
Q3. 返還条件はありますか? あります。5年以上の継続居住が前提で、短期間で転出した場合は全額または半額の返還を求められるのが一般的です。返還の区分(何年未満で全額かなど)は自治体により異なります。
Q4. 2026年度以降も実施されますか? 移住支援金は年度ごとの予算事業のため、翌年度の実施・金額・要件は確定情報ではありません。実施予定でも年度途中で予算上限に達して締め切られる場合があります。申請を検討する時点で、必ず自治体の最新の公式情報をご確認ください。
出典・確認日
本記事の集計はすべて当サイトの制度データベース(47都道府県・119制度、各都道府県の公式サイトを一次情報として個別に確認のうえ収録)に基づきます。集計日・URL確認日はいずれも2026年7月20日です。
- 当サイト制度データベース(各制度の一次情報URLは各都道府県ページに掲載)
- 北海道「UIJターン新規就業支援事業(移住支援金)」 https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/jzi/ui-turn/H31wakuwaku-iju-page.html
- 福島県「福島県12市町村移住支援金」 https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11050a/fuku12-ijushienkin.html
- 埼玉県「移住支援金」 https://sumunara-saitama.pref.saitama.lg.jp/immigration/immigration-aid/
- 福井県「移住支援金(全国型)」 https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/wakatei/uiturn/ijyushienkinzenkoku.html
- 佐賀県「未来につなぐさが移住支援事業」 https://www.pref.saga.lg.jp/kiji003112772/index.html
- 国税庁「地方創生起業支援事業及び地方創生移住支援事業に基づき支給される各支援金の課税関係について」(国の事業枠組みの記載あり) https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/shotoku/h31/004/index.htm
- 公益社団法人ふるさと回帰・移住交流推進機構「ニッポン移住・交流ナビ(JOIN)」 https://www.iju-join.jp/
制度の内容は毎年度見直されます。申請前に必ず移住先自治体の窓口・公式サイトでご確認ください。
